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NUGEN Audio「Paragon ST」| 柔軟すぎるコンボリューションリバーブ

総合評価:

ルームサイズやマイク位置をあとから調整できる柔軟なコンボリューションリバーブ。Dolby Atomosにも対応する「Paragon」のステレオバージョン。透明感のある残響が特徴。

リット

デメリット

  • ルームサイズやマイク位置を調整できる柔軟性
  • 透明感のあるサウンド
  • テストサウンドでIRを高速ブラウズ
  • IRが少ない
  • 値段が高い

NUGEN Audioから新登場のコンボリューションリバーブ「Paragon ST」を紹介します。

もともと「Paragon」というサラウンドに対応したリバーブがNUGENから販売されていますが、「Paragon ST」はParagonのステレオバージョンですね。

Paragon ST – Plugin Boutique

Paragon STは35,000円となかなか高価なリバーブですが、コンボリューションリバーブの最高峰「Altiverb」が70,000円ほどすることを考えると、比較的手が届きやすい価格設定と言えるかもしれません。

コンボリューションリバーブというのは実際に存在する教会やホールなどの残響をもとに作られるリバーブですが、Paragonはコンボリューションリバーブとしては珍しい、いくつかの特徴を持っています。

その特徴や使い心地とともに、Paragon STの魅力に迫っていきたいと思います。

目次

Paragon STの大きな特徴

Paragon STはコンボリューションリバーブでありながら、

  • ディケイ
  • ルームサイズ
  • マイク位置

これらを調整できるのが大きな特徴です。

コンボリューションリバーブの残響は実際の部屋を録音してつくるため、通常はディケイや部屋の大きさなどを後から変更することはできません。

ところがParagon STでは、これらを自由にコントロールすることができるので、プリセットを柔軟に調整して楽曲の雰囲気と合わせることができるのです。

Paragon STにはコンボリューションリバーブにありがちな大量のプリセットが付いておらず、最低限のプリセットしか用意されていないのですが、これはユーザーがParagon STのパラメーターをいじって自分で微調整できるからなんですね。

録音された残響音を、後から引き伸ばしたり縮めたりしても不自然さが出ないのが、NUGENの技術力のすごいところです。

また、Paragon STでは残響の明るさも調整することができます。

Paragon STを使うメリット

次に、Paragon STのメリットをいくつか紹介していきます。

1. 場面を選ばず気軽に使える

Paragon STはディケイやマイク位置などを後から調整できるので、通常のコンボリューションリバーブのように使いどころを限定せず、いろんな場面で使うことができます。

細かい調整ができるぶんプリセットは少なめになっていますが、他のコンボリューションリバーブのように大量のプリセットん中から1つを選び出すという膨大な作業をする必要がないので、気軽に使うことができるのもメリットですね。

コンボリューションリバーブと言っていますが、使い勝手はどちらかと言えば通常のDAWに付属しているようなアルゴリズミックリバーブに近いです。

2. テストサウンドでプリセットを確認できる

Paragon STにはいくつかのテストサウンドが入っているので、音作りの前でもリバーブの鳴りを簡単に確認することができます。

テストサウンドには「ギター」「ドラム」「歌声」といった基本的な音のほかに、「足音」「ドアの音」といった映画に使われるような音のサンプルまで入っています。

どういう雰囲気のリバーブを使いたいのか、音作りの前に事前に確認できるのは良いですね。

3. 内蔵EQでリバーブを微調整できる

リバーブの後にEQを入れて微調整を行う人も多いかと思いますが、Paragon STにはデザイン性にもすぐれたEQが内蔵されています。

合計5バンドのEQでローカットを行ったり、ハイを持ち上げてきらびやかさを増すこともできます。

EQの動きに合わせてIRも変化するので、リバーブ成分の変化量が視覚的にわかるのは便利ですね。

Paragon STのデメリット

続いて、Paragon STのデメリットについても見ていきましょう。

1. プリセット(IRサンプル)が少ない

これはデメリットになるのかわかりませんが、先ほど言ったようにParagon STは最低限の数のプリセット(80ほど)しか用意されていません。

後からいろんな調整ができるので、そこまで多くのプリセットは必要ないというメーカーの判断だと思いますが、「曲に合うプリセットを選ぶだけで簡単に使える」のがコンボリューションリバーブのメリットでもあるので、自分でいろいろ調整するのが面倒だという人には向いていないかもしれませんね。

2. 値段が高い

コンボリューションリバーブは実際のホールやスタジオの残響を録音して作っているので、手間がかかるぶん値段も高くなりがちです。

さらにParagon STでは、実際に録音して作ったリバーブ成分を引き伸ばしたり縮めたりしても違和感が出ないよう高度な技術が使われているので、こういった部分も他のリバーブに比べて値段が高い理由なんだと思います。

Logic Proには高品質なコンボリューションリバーブが最初から無料でついていたり、Ableton Live Suiteにも簡易的ではありますがコンボリューションリバーブが付属していたりするので、これを考えると人によっては少し高いと感じてしまうかもしれません。

Paragon STは買いか?

正直な意見を言うと、Paragon STはかなり完成度の高いプラグインではあるものの、買う価値はあるかと言われると微妙なところです・・・

Dolby Atomos対応の「Paragon」を買うのならまだわかりますが、「Paragon ST」には値段分の魅力を感じませんでしたね。

せっかく高いリバーブを買うならコンボリューションリバーブの最高峰「Altiverb」を買った方が良いなと思います。

値段は2倍ほどしますがAltiverbは音質も素晴らしく、とんでもない数のIRが内蔵されているので、どうせ買うならこっちかなと。

ただ、Paragon STはセールで半額近い値段になっていることもあるので、150ドルくらいで購入できるなら値段分の価値は十分にあるなと思いました。

NUGEN Audio「Paragon ST」| 柔軟すぎるコンボリューションリバーブ | まとめ

コンボリューションリバーブは各メーカーからいろいろ出ていますが、決定的なものがあまり無いような気がします・・・

「ST」ではない方の「Paragon」ならサラウンド対応しているので映画音楽などにも使えて良いのですが、ステレオバージョンである「Paragon ST」の購入を考えている人は、他にもいろんなメーカーがコンボリューションリバーブを販売しているので、デモ版をいろいろ試してみてください。

もしかすると、もっと安くてお気に入りのコンボリューションリバーブが見つかるかもしれませんよ。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

Paragon ST – Plugin Boutique

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