SoundCloudは世界最大級の音楽共有サービスで、誰でも自分の楽曲を気軽にアップロードして世界中の人々とシェアすることができます。
アップロードに必要な難しい手続きなどは特にありませんが、もともとドイツで生まれたサービスで日本語には対応していません。なので、使い方が分からなかったり若干操作に戸惑ってしまうことがあるという人も多いのではないでしょうか?

今回はサウンドクラウドへの「楽曲のアップロード」に焦点を絞って、みなさんが感じやすい疑問点や、より効果的にサウンドクラウドを使って世界中に音楽を届ける方法について解説していきます。
アップロードについて分からないことがあった時に、マニュアル的な感じでご覧になって下さい。
スマホアプリから直接アップロードできるの?
SoundCloudはついに、2020年2月からiPhoneアプリ上での楽曲のアップロードに対応しました!
今まではスマホのアプリから直接アップロードできず、Safariなどのブラウザからデスクトップ用画面を開かないとできなかったので、かなり面倒だったんですよね…
使い方も非常に簡単で、SoundCloudアプリをアップロードすればこのようにアプリのトップ画面の右上にアップロードボタンが表れるようになります。


ボタンをクリックしてiPhone内にある楽曲を選択し、タイトルや曲のジャンル, 説明文を記入してアートワーク用写真を入れれば、即座に簡単にアップロードが完了。
一瞬で世界中に音楽を配信することができます。
参考: How to upload audio content to SoundCloud directly from your iPhone – Business Insider
どんなファイル形式に対応してるの?
MP3をはじめ、ロスレス音源(FLAC, WAV, ALAC, AIFF)にも対応しているので、ハイレゾと呼ばれる高音質の楽曲をアップロードすることも可能です。
オンライン上で再生すると64kbpsのOPUSに変換されてしまうのでストリーミング時の音質は下がってしまいますが、ダウンロードなら上記のロスレス音源に対応しているので、アップロードされた時のクオリティーを保ったまま再生することができますよ。
アップロードの容量制限は何時間まで?
SoundCloudには2種類のプランがあり、それぞれアップロードできる容量が異なります。
①SoundCloud Basic(無料) – 3時間までアップロードが可能
②SoundCloud Pro Unlimited(月12ドル) – 無制限でアップロードが可能
有料プランは、リリースする時間をスケジュールできる, マネタイズできる, 新しいファンにリーチできる, Spotlight機能が使えるなど、無料版に比べていろんなメリットがあります。
アップロード無制限だと数時間のDJミックスなんかもアップロードできるようになるので、このような機能を使いたいという人は有料登録をおすすめします。
著作権があるとアップロードできないの?
今まではリリース済みの楽曲が入ったDJミックスなどは、著作権が理由で削除されてしまったりそもそもアップロードができませんでした。
しかし数年前にSoundCloudは著作権に関する問題をクリアしており、今では他人の曲をサンプリングした楽曲だったり他のアーティストの曲が入ったDJミックスであってもアップロードできるようになりました。(もちろん人の曲をそのまま自分の曲としてアップロードすれば違法です)
リミックスやサンプリングを取り入れた曲がアップロードできなかったせいで、一部のアーティストはSoundCloudから離れていったそうです。
今はサンプリング文化が主流の「ヒップホップ」がアメリカの音楽シーンを牽引していることもあって、著作物が入っている楽曲でも気軽にアップロードできるようになったことは、業界にとってもSoundCloudにとってもかなり良いことだと感じます。
アップロードが途中で止まるのはなぜ?
アップロードが途中で止まってしまうという人は、以下のことを確認しましょう。
①アップロード制限(3時間)に達していないか?
②ブラウザやFlashのバージョンは最新か?
③ページを再読み込みしてみる
ブラウザを変えてみるとアップロードできることもありますし、アップロード制限に達しているなら有料会員になるか過去のアップロードを削除することでアップロードできるようになります。
意外とページを再度読み込んでみると、アップロードが完了していることもあります。
ネット環境によってはアップロードに時間がかかることもあるので、少し時間を置いて確認するというのも良いかもしれません。
いろんな原因が考えられるので、とりあえずこれらを確認してみてどうしても解決しなければ、カスタマーサポートに相談しましょう。
非公開にして特定の人にだけ公開する方法はある?
特定の人にだけ楽曲を公開するには、まず「Edit」→「Basic Info」と進み「Privacy」の設定から「Private」を選択します。


これで非公開になったので、次は楽曲の「Share」ボタンからこの画面に進み、以下のアドレスをコピーします。


あとは、コピーしたアドレスを楽曲を公開したい人に送るだけです。
この時、非公開楽曲のアドレスをブラウザのアドレスバーからそのままコピーしてしまうと、他の人はアクセスすることができないので注意してください。
この「特定の人にだけ楽曲をシェアする方法」はとても使い勝手がよく、僕はレーベルにデモを送るときによく使っています。
SoundCloudを使ったレーベルへのデモの送り方は、こちらの記事を参考にしてみて下さい。
参考: 【完全版】海外レーベルへの正しい「デモ」の送り方(テクノ, ハウス, エレクトロなどのダンスミュージック) – スタジオ翁
音質はいいの?
SoundCloud上の音源をオンラインでストリーミングした際は、64kbpsの「OPUS」というフォーマットで再生されます。(OPUSは低ビットレート時だと、MP3より音質が良いと言われています)
以前は128kbpsで配信されていたので音質はさらに下がってしまったのですが、これはおそらく有料サービスとの差別化を図るためでしょう。
「SoundCloud Go+」という月額制サブスクサービスに登録すれば、256kbpsのAACで再生することができます。(これは320kbpsのMP3と同等のクオリティーらしい)
ダウンロードが可能な楽曲ならハイレゾでアップロードされているものをそのままハイレゾで聴くことができますが、ストリーミング(特に無料版)となると決して音質が良いとは言えませんね。
ただ聴感上、SoundCloudの音がひどいと感じたことはあまりありません。
「Amazon Music HD
アップロードしたら曲は売れるの?
SoundCloudの「Buy」ボタンを使えば、リスナーを楽曲の販売サイトに移動させることができます。
残念ながらSoundCloudでは曲を売るためのシステムが整っていないため、iTunesやBandcampなどの販売プラットフォームへ送って、楽曲を購入してもらう必要があるんですね。
SoundCloud上でファンが集まれば、販売サイトへの導線として使うことができますが、「SoundCloud上で曲は売れるのか?」という問いの答えは「NO」です。
無料でダウンロードできるようにしたい
自分のオリジナル楽曲をアップロードすれば、SoundCloud上でファンに無料でダウンロードしてもらうことができます。
楽曲の「Edit」画面から「Permissions」に進み、「Enable Direct Downloads」にチェックをいれてダウンロードができるように設定しましょう。


この時、すぐ下に赤字で「楽曲に関する権利のすべてをあなたが持っていることをを確認してください」という注意書きがでます。
リリースされている「他のアーティストの楽曲」をダウンロード可能にして配布することは違法なので、完全に自分のオリジナル楽曲である必要があるんですね。単純に著作権を含むリミックスなどをアップロードするだけなら大きな問題にはならないでしょうが、ダウンロード設定に関しては慎重に行って下さい。
問題なければ、右下の「Save changes」で設定を保存して完了です。
アップロードした曲はブログに埋め込めるの?
SoundCloud上の楽曲は埋め込みコードに対応しているので、簡単にブログなどのウェブサイトに貼り付けることができます。
楽曲の「Share」ボタンから「Embed」に進み、コードを取得することができます。


これをワードプレスなどに貼り付けるだけで、埋め込みは完了です。
SoundCloudのアップロードに関する10の疑問 | まとめ
SoundCloudはアーティストが直接お金を稼ぐサービスではありませんが、世界中で多くの人々が利用しているので、ファン作りや新しい音楽の発見にも使えるとても便利なサービスです。
自分の音楽の宣伝の場として使ったり、非公開設定を利用してレーベルやアーティストにデモを送ったりすることもできるので、うまく活用して音楽活動にどんどん役立てていきましょう\(^o^)/