「週刊 スタジオ翁」のニュースレター登録はこちら

僕が考えるASMRに最適なマイク

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

こんにちは。

先日、新宿のApple Storeに行ったら、店員のお姉さんが「キーボードのタイピング音を録音してYouTubeで公開しているんです」ということをおっしゃっていました。

興味があったので「そのYouTube、教えてください!」と尋ねると「恥ずかしいので、内緒です。」と華麗にかわされてしまったのですが、「まだASMRって根強い人気があるんだなー」と思いつつ、「どのマイクで録れば一番いいものが録れるんだろう」ということを考えていました。

僕は普段あまりASMRを聞かないのですが、「ASMRをあまり聞かない僕が考える、ASMRに最適なマイク選び」というものを書いてみたいと思い、これ誰が読むんだろうと思いつつ筆を進めることにしました。

良いASMRの条件

ASMRは何度か聞いたことあるくらいですが、そこで僕が重要だと感じたのは、

  • 高域の再現度
  • フラットなマイク特性

の2点です。

ASMRってスライムをぐちゃぐちゃにかき混ぜるものから、ちょっとエッチなお姉さんが耳元でささやくものまでさまざまですよね。

でも、どの音にも共通して大切だなと思ったのは、「実際にそこにいるかのような臨場感」です。

そして臨場感の再現に大切なのは、「高域の再現度や伸び」そして「なるべく原音を忠実に再現できるマイク」だと思ったのです。

特にささやき声ですが、気持ちの良いささやき声というのは「エス」の成分がとてもクリアに聞こえます。「エス」というのはサ行やタ行を発音する時の「ツッ」「シッ」「チッ」という音のことで、過剰になったエス成分を取り除く「ディエッサー」というソフトもあります。

この帯域が過剰になると、それはそれで不快なのですが、適度にエス成分があることで言葉としても認識しやすくなるし、耳をくすぐるような気持ちよさが生まれると思います。

ASMRにおすすめのマイクはこの1本

さて、どのマイクが良いのかと考えた結果、僕がおすすめしたいのはこちらのマイクです。

Clippy XLR EM272Z1 Matched Stereo Pair

これ、フィールドレコーディング用のマイクなんですが、めちゃくちゃハイの抜けが良くて、気持ちのいいサウンドが録れるんですよね。

最近はフィールドレコーディングについて研究しているので、「SENNHEISER AMBEO VR MIC」というアンビソニックマイクから、スタジオ用の「Townsend Labs Shpere L22」というマイクまで、いろんなものを代々木公園なんかに持ち込んでチェックしていました。

でも、一番良かったのは、先ほど紹介した「Clippy Mic」だったんです。

高域のチリチリした帯域まで綺麗に録れるのが最高で、キーボードのタイピングはもちろん、人のささやき声まで綺麗に録れるとても良いマイクだと思います。

多分、これをASMRの録音に使っている人はいないと思いますが、我こそは!という方にぜひ試してもらいたいです。

そして、気持ちの良いサウンドが録れるもう一つの理由として、セルフノイズが圧倒的に低いことも関係しています。

内蔵されているマイクは、「株式会社プリモ」という日本の会社が作っているもので、マイク自体に入ってしまう自己ノイズが圧倒的に低く、とてもクリアに環境音を録ることができます。

Sennheiser MKH8040」は、フィールドレコーディングによく使われる、最高品質のマイクの一つですが、この十数万円のマイクより自己ノイズが「わずか1db高いだけ」という圧倒的なクオリティのマイクなのです。

あと、僕はモノラルよりもステレオの方がいいんじゃないかと思っているのですが、お話ししたAppleのお姉さんは「Neumann KU100」というダミーヘッドマイクを使ってみたけど、バイノーラルマイクは広がりが出過ぎてASMRには適さないと言っていました。

確かに、リラックスした環境でじっくり音そのものを楽しみたいのに、変に音が左右に動いていると集中できないだろうなと思います。

でも、ステレオの広がりは多少あったほうがいいと思うので、僕なら2本のClippy Micの距離をうまく調整して、なんとかステレオで違和感なく録れるようにします。もちろんモノラルでも素晴らしい音で録音できるので、ここは好みの問題かもしれませんね。

ASMRの後処理はどうする?

うまく録れたら、あとはYouTubeに上げるまでの処理方法だと思いますが、YouTubeにアップロードすると必ず圧縮されてしまうため、音は悪くなります。

それは仕方ないとしても、なるべくいい音質でアップするために必要なことが、録音後の処理の段階で2つあると思います。

  • コンプをかけすぎない
  • EQでローカットを入れる

基本的なことかもしれませんが、良い生音というのは、コンプをかけることでダイナミクスが失われ、リアリティがなくなってしまいます。

ASMRは、小さな音まで聞こえる静かな環境で聴くことが想定されるので、コンプはほとんどかけなくても良いでしょう。

アップロード後の音の大きさまで気にするなら、Ozoneなどを使って-14LUFSあたりにラウドネスを合わせておきましょう。ここらへんは、わからなければあまり気にする必要はないと思います。

次に、EQでローカットを入れるのは大切で、これによってエアコンの音や、車の音などの余計なノイズを軽減できます。これも入れすぎると声や音が台無しになってしまうので、目安は60~120Hzで音に合わせて調整するといった形が良いです。

あとは、ASMRの方はノイズ処理ってされるんでしょうか?

音にこだわる人は、iZotope RXを使って余計なバックグラウンドノイズを取ったりするのかもしれませんが、これも取りすぎてしまうと臨場感のない変に加工されたサウンドになってしまうので要注意ですね。

iZotope RX10 – Plugin Boutique

まとめ

こんな感じで、ASMRに興味のない僕が、ASMRについて考えてみました。

何も参考にしなくていいですが、なぜか最後まで見てくれたあなた。

ありがとうございます。

他にもASMRに最適なマイクはたくさんあるんでしょうけど、僕がこれまで試した中で良かった一品をご紹介しました。

ASMRは録らないけど、野外でレコーディングならやるよーという人にもおすすめなので、気になった方はチェックしてみてくださいね。

ニュースレターはじめました。

音楽制作の話、世界の音楽ニュース、DTMに役立つコンテンツなどを毎週金曜日にニュースレターで配信しています。

無料なので、気になった方はメールアドレス登録してもらえると嬉しいです。

https://studiookina.substack.com/