「MIDIで作ったフレーズって、いまいちリアルさに欠けるよな〜」
音楽制作をしていると、このように感じることはないでしょうか?
普段から、生楽器のようなリアルな質感や音程・音量の抑揚を再現しようと、オートメーションを駆使してなんとかやりすごしている人も多いはず・・・
そんな人に、今回は生楽器のようなエモい質感を与えるためのタッチコントローラー「Touche」を紹介したいと思います!
Toucheは、生楽器のような質感をソフトシンセ・アナログシンセで表現したい人、オーケストラの作曲をしていてリアルタイムでベロシティや音の強弱をコントロールできるコントローラーを探しているという人にぴったりの機材です。
さっそく、詳しい内容を見ていきましょう。
Expressive E「Touché」とは?
Toucheは、4方向(上下左右)の直感的なジェスチャーをMIDI信号としてDAWやアナログシンセに送信できる「タッチコントローラー」で、MIDIキーボードやアナログシンセサイザーでの音作りを補完するような役割を果たします。
MoogやProphetといった定番アナログシンセや、数多くのソフトシンセにも対応していて、対応シンセならTouche独自のプリセットを使用してベロシティやピッチなど、さまざまなパラメーターをコントロールすることができます。
ソフトシンセなら手動でのアサインにも対応しているので、自分の好きな4つのパラメーターをToucheにアサインすることも可能。
「SPEED MAPPING」を使えばシンセのパラメーターを動かした順に次々アサインしてくれるので、高速でアサインを完了させることもできます。
さらにUSBやMIDIだけでなく「CVアウト」にも対応しているので、モジュラーシンセをダイナミックにコントロールできるのも嬉しいポイントですね。
Expressive E「Touché」の良いところ
次に、Toucheを使うメリットをいくつか紹介していきましょう。
Toucheは他のタッチコントローラーにはない、独自の機能をそなえています。
繊細なタッチコントロール
Toucheのセンサーはかなり繊細で、軽く触れるだけでもしっかり反応してくれます。
そのままグッと押し込んでいっても、どこかで引っかかる感じもなく、滑らかなにコントロールできるので、ストレスがまったくありません。
特に、オーケストラ作曲では繊細なパラメーターの動きを表現するために、以下の動画のようなコントローラーがよく使われるのですが、Toucheを使えばこういった操作をより少ないアクションで直感的に行うことができるでしょう。
最大3方向の同時コントロールが可能
Toucheは「上下左右」と4つの動きを感知するセンサーが内蔵されているのですが、最大で3方向まで同時にパラメーターを動かすことができます。(上下と右or左)
先ほど紹介した動画のように、フェーダーを使って3つのパラメーターを同時にコントロールしようとすると、けっこう大変な指の動きになりますが、Toucheだと押し込む角度を変えるだけで3つを同時にコントロールできるのでかなり便利ですね。
UVI WORKSTATIONの豊富なライブラリが付属
ソフトシンセや対応のアナログシンセを持っていない人でも、Toucheには始めから「UVI WORKSTAITON」という音源ソフトがついているので、カスタムデザインされたプリセットを使ってすぐに演奏を楽しむことができるようになっています。
この中にはオーケストラやシンセまで、豊富なライブラリが揃っていますよ。
「Touché」と「Touché SE」の違い
Toucheには「Touché」と「Touché SE」という2つのモデルがありますが、違いは「CV, MIDI端子の有無」「デザイン」の2点だけです。「SE」は後から発売されたモデルで、USB端子のみのモデルとなり、ソフトシンセやUSB対応のアナログシンセしか使わないならこちらがおすすめです。
今は多くのアナログシンセがMIDIに対応していますし、CV端子はモジュラーシンセか古いアナログシンセを使わない限り必要ないので、ほとんどの人は価格も手ごろな「Touché SE」で十分だと思います。
今後、古いアナログシンセやモジュラーシンセの購入を考えている人は、「初代Touché」を選ぶと良いでしょう。
Expressive E「Touché」を使ってMIDIに生楽器のリアルさを与えよう | まとめ
Toucheは、ペダルを徐々に押し込んでベロシティを変化させたり、叩いてパーカッシブなサウンドを作ったりといろんな使い方ができますが、実際に使ってみると、特にパッド, ストリングス系シンセ, オーケストラサウンドとの相性が良いなと感じました。
生楽器のサンプル音源をよく使う人や、メロディーラインの打ち込みにこだわりたいという人にもおすすめですよ。
表現力豊かなサウンドを追求している人は、ぜひチェックしてみてください。