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Zaor Croce Stand モニタースタンドのレビュー

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Issey
作曲家、音響エンジニア
23歳で音楽制作を始め、「Ohme」「Issey Kakuuchi」名義で国内外のレーベルからリリースを行なっている。 クラブやライブイベントの音響エンジニアとしてキャリアをスタートさせ、現在は映画の作曲、MA、アーティスト活動に加えて、音楽アプリ、オウンドメディア、医療クリニックへの楽曲提供など、様々な分野で活動している。

著書: AI時代の作曲術 - AIは音楽制作の現場をどう変えるか?

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これまでずっと、クラシックプロのモニタースタンドを使い続けていたのですが、ちょっと良いものにアップデートしたいと思い、Zaorのスタンドを購入しました。

Croce Stand 36 (pair) Black/Black

ちなみにクラシックプロのモニタースタンドとは、サウンドハウスで一番安く手に入る「MST20」というモデルでして、ペアで8,000円ほどで購入できます。

作りもしっかりしていて、脚には振動を防ぐためのスパイクがついていたり、高さ調整が簡単にできるなど、値段のわりにはかなり良いスタンドです。

Zaorという名前は聞いたことがあったものの、他のスタンドに比べて値段が安かったので少し不安だったのですが、著名ミックスエンジニア、ニラジさんの新しいイマーシブスタジオ、NK SOUND TOKYO「STUDIO PEARL」に導入されていることもあり、購入に踏み切りました。

徹底して未来を志向したイマーシブ・スタジオ NK SOUND TOKYO「STUDIO PEARL」- ニラジ・カジャンチ

結果としては、狙い通りの音になったので、とても満足しています。

価格的にも手の届きやすいモニタースタンドということもあり、気になっている方も多いと思うので、素直な感想をお伝えできればと思います。

音はどう変わったか?

まず、気になるのはここですよね。

前に使っていたクラシックプロのスタンドの印象からお伝えすると、底についているスパイクのおかげで、床に伝わる振動が最小限に抑えられ、スタンドの共振もあまりなく、音の不満は特にありませんでした。

ただ、値段が安いこともあり、重くて頑丈なスタンドではなかったので、大きなスピーカーを乗せるとかなりぐらつきがありました。僕は、高さ60cm弱のAmphion Two18というスピーカーを使っているので、さすがに結構ぐらついていて、地震が起きたらすぐ倒れてしまうんじゃないかという不安もありました。

あと、感覚的な部分ではありますが、スタンドがぐらつきやすいと、低音のエネルギーが吸収されて弱くなってしまう印象があります。

なので、今回はそこも改善したく、より頑丈なスタンドに変えることにしました。

さて、Zaorに変えるとどうなったのでしょう?

中が空洞のパイプ素材で作られたクラシックプロのスタンドとは違い、木製の安定した素材になることで、狙い通り、低域がよく鳴るようになり、音のブレが少なくなりました。

スタンドを変えると音がバシっと止まるような印象に変わったので、以前ははっきりと分かりませんでしたが、やはりスタンドが共振して音がボヤけていたんだと思います。

スピーカーを支える天板も大きくなったことで、スピーカー自体も安定した場所に置けるようになりました。

良いことだらけかと思いきや、実は、1つ困ったこともありました。

良いことだらけではない、Zaorスタンドのデメリット

四隅の脚にスパイクがついているのですが、これがプラスチック製で、どうしても床に振動を伝えてしまいます。

マンションに住んでいるので、床に振動が伝わるのはどうしても避けたいところ。

なので僕は、東急ハンズなどに売っているような、厚さ1cmくらいのゴムを床に敷くことにしました。

本当はソルボセインのような、振動をしっかり吸収してくれる素材が良かったのですが、家になかったのでとりあえず応急処置で済ませます。

結果はというと、厚さ1cmくらいの硬めのゴムでもある程度の振動抑制効果はあり、足元にくる低音の揺れはかなり少なくなりました。

床にズンズン響くような低音が好きな人以外は、ゴムか何か敷いておくのが良いと思います。

Zaorの製品ラインナップ

今回は、「Croce Stand」という種類のスタンドを購入しましたが、こちらは「36」と「42」の二種類があり、それぞれ高さが違います。

920mmと1071mmタイプがあるので、環境に合わせて選びましょう。

僕は、今使っているスタンドがちょうど920mmの高さだったので、「36」を選びました。

あと、Croce Standの下位モデルで、「MIZA V-Stand」というスタンドもあります。

MIZA V-Stand 36 (Pair)

コスパが良く、Croce Standとそれほど性能の違いもなさそうでしたが、中央にZaorと大きく書かれたロゴがダサかったので、これを買う気にはなれませんでしたね。

見た目は気にしない!という人なら、こちらでも良いんじゃないかと思います。

まとめ

ちょうどセールだったこともあり、安く購入できて、音も狙った方向にいってくれたので満足しています。

値段の高いモニタースタンドは、とにかく重くて安定感のあるタイプが多いですが、スピーカーの共振を防いで音のブレをなくすためには、あの重さが重要だということを身をもって理解しました。

とりあえず、なんでもいいから安いスピーカースタンドが欲しい!ということなら、クラシックプロのスタンドでも良いと思いますが、5~6インチ以上のモニタースピーカーを使っている人なら、最初からZaorくらい安定感のあるスタンドを選んでおくと良いでしょう。

モニタースタンド選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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この記事の著者

Isseyのアバター Issey 作曲家、音響エンジニア

23歳で音楽制作を始め、「Ohme」「Issey Kakuuchi」名義で国内外のレーベルからリリースを行なっている。 クラブやライブイベントの音響エンジニアとしてキャリアをスタートさせ、現在は映画の作曲、MA、アーティスト活動に加えて、音楽アプリ、オウンドメディア、医療クリニックへの楽曲提供など、様々な分野で活動している。

著書: AI時代の作曲術 - AIは音楽制作の現場をどう変えるか?