Amphionを使い始めて3ヶ月たったので感想をまとめてみた

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先日の記事で、モニタースピーカー「Amphion」の魅力について書きました。

参考: Amphion Two 18 | 圧倒的な解像度を誇るモニタースピーカー – スタジオ翁

この時点ではまだ買っていなかったのですが、この後すぐに導入し、音楽を作ったりミキシングしたりいろんな音楽を聴いたりして最高の音楽体験を楽しんでいます!

そろそろ購入から3ヶ月が経とうとしているので、ここでいったん感想をまとめておきます。

試聴の際に気になっていたこともあったので、しばらく使ってみて心境がどう変化したのか、本当に購入した価値があったのかという部分もお伝えできればと思います。

前回の試聴で気になっていた2つのこと

Amphionを購入する前の試聴で、気になったことが2つありました。

  1. 低音の物足りなさ
  2. 高すぎる解像度

この2つについて、いま感じていることを書いていきます。

1. 低域の物足りなさ

Amphionのスピーカーは、どのモデルも低域があまり出ません。

低域といってもベース帯域ではなく、60Hz以下くらいの超低域です。

3ヶ月経って感じていることは、やはりヒップホップやクラブミュージックなどを作る人にとってここは大きなデメリットだということ。

Adam Sub8などを導入してなんとか低域を強化しようとしましたが、Amphionと性能が違いすぎるのでうまくマッチしてくれません。

Amphionには専用のサブウーファーがあるので、「超低域までしっかりモニターしたい!」という人はこれを導入した方がミキシングの精度が間違いなく上がるでしょう。

ちなみに「FlexBase 25」はスピーカーの間に置くシングルタイプのウーファーですが、クロスオーバーを自分で調整する必要があるのと、置き場所によってかなり音が変わりそうなので、僕が買うとしたらたぶん「BaseTwo 25」を選びます。

超低域までモニターする必要はあるのか?

ちなみに、モニターで低域がみえるのがどのくらい大切なのかは、実際に超低域まで出るモニタースピーカーを使っているアーティストの作品を聴いてみるとよくわかると思います。

Jacob Collierが「Kii Three」というスピーカーを使っているのですが、最近の彼の作品はとんでもなく低域の処理が美しいのです。

制作で使っているスピーカーの質が、楽曲の音質に影響しているのは明らかですね。

Kii Threeはスピーカー選びの際に候補にあげていたスピーカーの1つで、これは6インチの小型ウーファーにもかかわらず30Hzの超低域までしっかりモニターできるモンスタースピーカーなのですが、お値段もモンスターなので購入を諦めました。

2. 高すぎる解像度

さて、購入前にもう1つ気になっていたのが、解像度が高すぎること。

使い始めた頃はすべての楽器の音がクリアに耳に入ってくるので、細かい音まで気になってしまい、全体のバランスがとりづらかったのを覚えています。

これは3ヶ月経った今どうなったのかというと・・・

完全に慣れました。

むしろAmphionじゃないと、もう自分の納得いくミキシングができない!

今までは、モニタースピーカーでつくった仮ミックスをiPhoneやAirpodsなどで確認していたのですが、いまひとつ納得のいくミキシングができず、モニタースピーカーとAirpodsを往復することが多かったです。

ところが今はAmphionで自分の納得いく音が作れれば、どんな環境でもかなり自分のイメージに近い音で鳴ってくれるのです。

もうこれは本当に買ってよかったと思いましたね。

いいスピーカーは本当に制作のクオリティを高めてくれると思います。

Amphionに変えたことで得られたメリット

あと、Amphionに変えたことで得られた2つのメリットも紹介しておきます。

いいミックスと悪いミックスがすぐにわかる

これはSpotifyやTidalなどで、市販の曲を聴くときの話です。

今まではミックスの違いなんてあまり気にしてなかったのですが、Amphionで聴くと「あ、このバンドめちゃくちゃ音わるいな」っていうのがわかります。

録音が悪かったりミキシングがあまり上手くなかったりとその理由はさまざまですが、安いスピーカーなら聴けていたバンドも、その音の悪さゆえ聴くのがイヤになるくらいです。

逆にいい環境で録音・ミキシング・マスタリングされた曲は、聴いていて本当に気持ちがいいですね。

良くも悪くもそういうところがシビアに出てしまうので、純粋な音楽観賞には向いていない、本当の意味での”モニター”スピーカーなのだと改めて感じました。

ダイナミクスがコントロールしやすい

ぶっちゃけ、今まであまりダイナミクスのことを気にして音楽制作をしていませんでした。

が、Amphionを導入してからとにかくコンプを使うのが楽しい!

「どのくらいダイナミクスを調整すればどんな仕上がりになる」というのがわかってきたので、今はいろんなコンプを試してミックスのクオリティを上げるために日々研究しています。

先日も紹介したPureMixでは、世界レベルのエンジニアがどのようにコンプをかけて、どのくらいのダイナミックレンジに調整しているのかといった細かいテクニックまで学べるので、スピーカーをアップグレードすることでこういった学びもさらに加速しますね。

参考: PureMixで世界レベルのミキシングを学ぼう – スタジオ翁

Amphionを使い始めて3ヶ月たったので感想をまとめてみた | まとめ

Amphionを導入したデメリットといえば、多額のローンが残ったことくらいでしょうか・・・

とにかく「買って良かった」しかありません。

ここにくるまで、いろんなスピーカーを取り寄せては自宅で試聴していましたが、その甲斐がありましたね。

宅録レベルでここまでのスピーカーを導入する必要はありませんが、「とにかく音にこだわりたい!」「さらなる高みを目指したい!」って人にとっては、間違いなく導入する価値ありだと思います!

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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