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【PCDJ】パソコンでDJって実際どうなの?初心者から上級者にオススメのコントローラーをクラブエンジニアが解説する

こんにちは、Isseyです。

最近パソコンを使ったDJのスタイルが増えてきましたが、実際そういったスタイルのDJはどのくらいいるのでしょう。

今クラブやフェスなどのイベントで主流となっているDJスタイルはPCDJなのでしょうか、それともCDレコードなのでしょうか。

翁
PCDJ…?
娘
PC(パソコン)を使ってDJをするスタイルのことよ。

 

ここ数年間、1日1,000人以上を動員する都内のクラブのエンジニアとして一番近くでDJを見てきた僕が、PCDJに関する現状とオススメのDJスタイルをご紹介します。



【エンジニア目線】今どきのDJは何でプレイする?PCDJやレコードを使うアーティストの割合とは

主にDJがプレイする場所は、4つに分けられます。

・フェス

・クラブ

・DJバー

・イベント

それぞれどんな機材が使われているのか見ていきましょう。

フェス

フェスもいろんなジャンルがあるので一概には言えませんが、基本的にはPioneerのCDJが使われています

TomorrowlndのメインステージやUltraなどのEDMフェスだとCDJが4台だけというセッティングが多いですね。

フェスでもテクノやハウスといったレコードを扱うDJが多いジャンルのものは、ターンテーブルが常設してある場合もあります。

クラブ

割と大きなクラブなら、CDJとターンテーブルを常設しているところが多いです。

9割以上のDJがUSBやCDを使ってプレイしますが、レコードとUSBなどのデータ音源を併用するDJもよく見かけます

逆にレコードしか使わないというDJもいますが、とても少数です。

 

PCDJの現場での使用率ですが、ほとんどのDJがCDJやターンテーブルでプレイするので、その割合は1割にも満たないでしょう

ましてや大きな2デックの家庭用コントローラーを持ってくるDJは、ほとんどいません。持ってくるとしたらNative InstrumentsやAllen&Heathから出ている細身で場所を取らないコントローラーが多いですね。

こんなのは持ち込まない

 

あとはパソコンだけ持ってきてCDJに繋いでプレイする方もいます。持ち込むのはパソコンのみですが、自分が普段から使っているTraktorなどのパソコン用ソフトをCDJでコントロールすることができるので、パソコン上で整理されたプレイリストを使えたり、事前に設定しておいた再生箇所のキューを使用できたりとさまざまなメリットがあります。

翁
便利だが上級者向けじゃな。

ただこの方法はCDJの種類によっては使えないこともありますし、設定に手こずってしまうDJも多いので割とトラブルが起こりやすい方法でもあります

DJバー

DJバーは個人で小さく営業しているところがほとんどでしょうから、なかなか機材に大きな予算をかけることができません。

最新のCDJが入っていることもあれば、USBすら読み込めないCDプレイヤーが置いてあるDJバーもあります

どのDJバーであってもCDであればほぼ確実にプレイできるので、CDを使っているというDJは意外といます。

店舗によって機材の格差は激しいですが、ターンテーブルは割と置いてあるところが多い印象ですね。

イベント

簡易的なイベントでも、最低限CDJとターンテーブルは置いてあるところが多いです。

イベントの規模にもよりますが、USBすら読み込めないようなワケの分からないメーカーのCDJやミキサーである可能性は低いでしょう。

もちろん個人でやっているような予算のかけられない小規模のイベントは、あまり機材に期待に期待しないようにしましょう。



そもそもPCDJって何?PCDJにしか出来ないこと

そもそもPCDJというのは、どんなDJスタイルを指すのでしょうか。

通常DJはイベント会場にあるミキサーやCDJ, ターンテーブルを使ってプレイしますが、PCDJは愛用のPCを会場に持ち込んでプレイします

PCだけでは操作性が悪いので、DJミキサー代わりにコントローラーも持ち込む人がほとんどです。

会場に機材があるのにPCを持ち込むのには、いくつかの理由があります。

 

PCDJのメリットを4つ挙げてみましょう。

・環境に依存しない(家で使っている機材を会場でも使える)

・ソフト内蔵の豊富なエフェクトが使える

・曲のテンポを自動で合わせてくれる

・DJスタイルの幅が広がる(いくつもの曲が同時にプレイできる)

順にメリットを見ていきましょう。

環境に依存しない(家で使っている機材を会場でも使える)

会場によって機材はさまざまです。

最新の機材が導入されていることもあればUSBや機材間のデータ同期に未対応の古い機材などもあり、会場によって楽曲のフォーマットを変える必要などがでてきます

普段レコードでプレイしていても会場にターンテーブルがなかったり、普段USBでプレイしていてもUSB未対応の機材だったり。

 

一方、PCDJならそんな心配は一切ありません

PCDJならいつも使っているPCとコントローラーを持ち込んで、いつも通りプレイするだけです。

使ったことのない機材や、慣れない機材の心配をする必要もありません

娘
初めての現場でも安心できるね。

会場の機材に慣れるだけで、DJの時間が終わってしまうというのは本末転倒ですからね。

ソフト内蔵の豊富なエフェクトが使える

Traktorだとリバーブやディレイなどのエフェクトが、50個近く内蔵されているのも大きな魅力です。

フランジャーやフィルター, クラッシャーなどさまざまなエフェクトがあり、リバーブひとつとってもアイスバーブやT3リバーブなどさまざまな種類があります。

Pioneerの最新のDJミキサーであってもこれほど多くのエフェクトは付いていないので、エフェクトを使ってプレイの幅を広げたいという方には大きなメリットだと言えるでしょう

曲のテンポを自動で合わせてくれる

これはCDJでも出来ますが、TraktorなどのDJソフトでも可能です。

Traktorは楽曲解析をして、曲同士のテンポを自動で合わせてくれます。

DJを始めたばかりでなかなか上手くミックスが出来ないという人でも、簡単に曲をつなぐことができます

さらに曲のキーも解析してくれるので、次にどのようなキーの曲に繋げば自然なミックスが出来るのかが直感的に分かります。

翁
この機能のおかげで、誰でもDJが楽しめるようになったのー。

初心者であっても簡単にDJが出来るのも、PCDJの大きなメリットのひとつですね

・DJスタイルの幅が広がる(いくつもの曲が同時にプレイできる)

PCDJは簡単に曲をミックス出来るからといって、決して初心者のためだけのDJスタイルではありません

 

少し古い動画ですが、動画内でTraktorの使い方を紹介しているのはイギリス出身の著名DJ「Richie Hawtin」です。

彼のプレイは単なるDJにとどまらず、いくつものトラックや音を重ねてライブ的に行う独自のDJスタイルを確立しています。

その彼のプレイの中で、Traktorは大きな役割を果たしています。

娘
ひえー、一体いくつの音を同時に出してるのー。

 

これをCDJでやろうとすると何台ものCDJを会場に用意してもらわなければなりませんが、小さな会場で何台ものCDJを置いているところは少ないでしょう。

会場によってプレイが制限される可能性があるため、このようなスタイルでDJを行うなら会場の設備に依存しないPCDJが有効なのです

PCDJは音が悪い?クラブやイベントで使える音質なのか

安価なDJコントローラーであってもNative Instrumentsなどの信頼出来るメーカーからでているものなら、そこまで音質が悪いということはありません。

可もなく不可もなくといった出音ですね。

 

しかし音にこだわるなら、良いオーディオインターフェースを選ぶ必要があります

オーディオインターフェースとはパソコンから音を出す際に必ず必要になるものですが、DJコントローラーの多くはこのオーディオインターフェースが内蔵されています。

ですので新たに購入しなくてもプレイはできますが、とにかく音にこだわりたいというのならオーディオインターフェースを購入して、そこから出力する方法もあります。

プロも使っているオーディオインターフェース内蔵型DJコントローラー

音の良いオーディオインターフェースは値段も高いです

なので安価ながらプロも使っているオーディオインターフェース内蔵型DJコントローラーをひとつご紹介しましょう。

 

こちらは「Acid Pauli」というDJの、Boiler RoomでのDJライブの様子です。

彼のハイブリッドなDJライブパフォーマンスに、PCDJは欠かせません。

Acid Pauliが使っているのはAllen & Heathから出ている「XONE: K2」というコントローラーです。

値段も3万円ほどなので、初心者でも手が届きやすいコントローラーですね。

ちなみにAllen&HeathはDJ業界では知らない人がいないほどのメーカーで、世界中で業界標準となっているミキサーを作っている会社です

信頼できるメーカーなので現場で使用しているDJも多く、操作性と音質は間違いなしの一品です。

音にこだわるDJのオーディオインターフェースはこちら

RME「Babyface Pro」は、過去にこちらの自宅用オーディオインターフェースの記事でも紹介しています。

【UAD歴5年】「Apollo Twin MKⅡ」は10万円で買える最強のオーディオインターフェースか。ライバル機「Babyface Pro」と実際に比較してみた予算10万円なら「Apollo Twin」か「RME Babyface pro」がもっとも有力な選択肢でしょう。この二つの音質や機能の違いについて詳しくみていきます。応用的に、インプットを10chに増やす方法も解説しています。...

音質は素晴らしく小型で持ち運びにも便利なので、スタジオ用としても使えます

お値段は10万円ほどするので、DJを始めたばかりの方が無理に手を出す必要はないでしょう。

割と大きめの会場でプレイするようになれば、選択肢のひとつとして考えてもよいかもしれません。



PCDJがオススメなのはこんな人!

ではPCDJはどんな人にオススメのDJスタイルなのでしょう。

ここに3つ挙げてみました。

・初心者なので、簡単な機材でDJを始めたい

・友人のパーティーなど設備が十分でない場所でDJをしたい

・エフェクトやいくつものトラックを使ったDJで、周りと差をつけたい

PCDJなら楽曲解析や自動でテンポを合わせてくれるオートシンクなどさまざまな機能があるので、初心者であっても挫折することはありません

友人の誕生日パーティーでDJをしたいといった場合でも本格的なミキサーやターンテーブルなど持ち込む必要もなく、パソコンとコントローラーだけで、気軽にDJを楽しむことができます。

 

はたまたDJプレイで周りと差をつけたい本格派DJにも、PCDJは大いに役立ってくれます

世界のトップDJ達がPCDJを利用して、DJの新たな可能性を広げているのを見ても明らかでしょう。

オススメのPCDJコントローラー2選 – 初心者から上級者まで

巷には「DJコントローラー徹底比較! おすすめ10選」などの記事がありますが、そんなにたくさん提示されてもよく分からんわ!というツッコミを入れたくなるようなものが多々あります。

この記事では、2つだけDJコントローラーを紹介します

どちらも素晴らしいコントローラーですので、目的に合わせて選んでみてください。

Pioneer「DDJ-200」

こちらは2019年に発売された、PCDJの入門機です

こちらの記事でも紹介しています。

【朗報】Beatportの月額制サービス「Link」と「Cloud」を試してみた。業界大手がついにサブスクリプションに参入Beatportの新サービスである「Link」と「Cloud」とはいったいどんなサービスなのでしょう?実際に二つとも登録して試してみました。似たようなサービスもいくつかある中、ライバルとなり得るDJアプリ「Djay」との比較も行いました。...

スマホとの相性を考え開発されたコントローラーで、なんと1万円代で購入できます

そしてスマホと組み合わせればSpotifyの曲もプレイできるので、曲をわざわざ購入する必要すらありません。

あくまで家での練習用か身内のパーティーくらいでの使用をおすすめしますが、入門機としてはこの上ない製品です。

DDJ-200はDJプレイに必要な最低限の機能が備わっているので、これで練習しておけば会場の機材にもすぐ慣れることができるでしょう。

Allen&Heath「XONE:K2」

先ほども紹介したAllen&Heathの「XONE:K2」です。

音質、操作性ともに間違いのないコントローラーで、僕もDJでたまに使用しています。

下の方にボタンがたくさん付いていますが、DJソフト上の好きなパラメーターをアサインできるので、やり方次第でいろんなプレイやパフォーマンスができます

いちいちパラメーターを割り当てるのが面倒だという方は、プリセットがネット上に転がっているのでそちらをダウンロードすれば、すぐに各DJソフト専用のコントローラーとして使用できます。

Traktor Bible

【PCDJ】パソコンでDJって実際どうなの?初心者から上級者にオススメのコントローラーをクラブエンジニアが解説する | まとめ

いかがでしたでしょう。

PCDJの世界は奥が深く、ヒップホップDJなどはパソコンの曲をレコードでコントロールできる「Serato」というDJソフトを使うこともあります。

これはCDJかターンテーブルがないと使えないので家で気軽に楽しめるといったPCDJのスタイルではありませんが、ヒップホップDJだとかなり多くの方が使っていますね。

PCDJと一口に言ってもいろんな形があるので、必要な機能をはっきりさせて自分に合ったスタイルを選んでいきましょう。