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【レビュー】DJが「Sennheiser HD 25」を使うべき3つの理由

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よくDJが「Sennheiser HD 25」ってヘッドフォンを使ってるのを見るけど、何がいいんだろう?DJだけじゃなく音楽制作に使えるのかも知りたいな。 

こんな疑問に答えます。

この記事でわかることは、以下の通り。

・なぜ多くのDJがSennheiser HD 25を使っているのか

・どんな人におすすめのヘッドフォンなのか

・リケーブルの方法(→今すぐ見てみる)

・音楽制作にも使えるのか

参考: Sennheiser HD 25 – サウンドハウス

僕はクラブで音に関する仕事をしているので、DJがこのヘッドフォンを使っているのを何度も見てきました。DJとして僕もこのヘッドフォンを普段から愛用していて、初心者のころは音楽制作に使っていたこともあります。

でも実はこのヘッドフォン、どんな場面にも使える万能ヘッドフォンじゃないんです。

多くのDJが使っているから自分も使ってみようという安易な考えだと、買った後に後悔してしまうかもしれません。

数年間、Sennheiser HD 25を現場で使ってきた経験をもとに、このヘッドフォンに関する情報を解説していこうと思います。

Sennheiser HD 25をを買おうか迷っているという人は、ぜひこの記事を読んでみてください。

DJが「Sennheiser HD 25」を使うべき3つの理由

Sennheiser HD 25が、初めて市場に登場したのはなんと1988年。それ以来アップデートを繰り返し、いまも数多くのDJに愛用されています。

HD 25 はライブサウンドエンジニアから最も求められるヘッドフォンの一つです。また、エレクトロミュージックのアイコン的な存在でもあり、世界各地のDJブースでその姿を見かけることでしょう。最高の性能、耐久性、快適性ををお届けすることで、 HD 25 は音響のプロフェッショナルから最も選ばれるヘッドフォンの一つであるとともに、モニタリングヘッドフォンの定番として高い評価を頂いてきました。

Sennheiser – 公式ホームページ

30年以上も生きながらえている、このヘッドフォンの魅力は3つあります。

順に解説していきましょう。

クラブの爆音環境でもきっちりモニターができる

Sennheise HD 25の最大の魅力は、どんな過酷な環境でも狙った音をきっちりモニターできることにあります。

こちらのヘッドフォンの「周波数特性」のグラフをご覧ください。

DIY AUDIO HEAVEN – HD 25-1

100Hzあたりと9kHzあたりが、モコッと盛り上がっているのがわかりますね。

この2つの部分はちょうどダンスミュージックでいう「キックの芯」であり、「ハイハットなどのリズム隊」の部分です。

これらの周波数帯の音がしっかり出ていることで、クラブなどの爆音環境でもヘッドフォンからの音を正確にモニターすることができるというわけです。

ケーブルが壊れてもリケーブルができる

HD-25は30年以上続くロングセール商品なだけあって、ケーブルやイヤーパッドなどの交換パーツが豊富に揃っています。

Sennheiser HD 25 関連商品 – サウンドハウス

長年使っているとどうしてもいろんなパーツが消耗してしまいますが、部品が消耗してもすぐにネットで交換パーツを買えるのは嬉しいですね。

このヘッドフォンに関してはケーブルだけでなく、ヘッドバンドユニットなどあらゆるパーツを購入して交換することができます。(そもそもかなり壊れにくいヘッドフォンなので、あまり必要ないかもしれませんが)

多くの著名DJが使っていて信頼できる

Sennheiser HD 25は、EDM, テクノ, ハウスなどジャンルを問わず多くのDJが使っています。

後ほど、どんなDJがこのヘッドフォンを愛用しているのかをご紹介しますが、「Luciano」「Calvin Harris」「Nina Kraviz」など超大物DJの名前がズラリと並びます。

みんなが使っているから良いというわけではありませんが、迷ったときはプロがどんな製品を使っているのかというのはとてもに参考になりますね。

「Sennheiser HD 25」の3つのデメリットとは?

ここまで、Sennheiser HD 25のメリットについて紹介してきましたが、この素晴らしいヘッドフォンにもいくつか弱点があります。

それが以下の3つです。

デザインが露骨

最近出ているようなおしゃれなヘッドフォンとは違い、このHD 25はとてもシンプルなデザインです。

おしゃれ要素はあまりなく、外出時にかけるヘッドフォンとしては少々シンプルすぎるかもしれません。

ただこの露骨さがかっこいいという人や、デザインはいいから機能性や音を重視したいという人は特に気にする必要はないでしょう。

付属ケーブルが少し長い

付属のケーブルは1.5mと、スマホなんかに繋いでポケットに入れておくには若干長いんですよね。

外出時には使わない, もしくは気にならないという人は問題ありませんし、もう少し短くてちょうどいい長さのものが欲しいという人は、ケーブル交換をおすすめします。

世界的にも有名な国産ブランドであるOYAIDEが交換ケーブルを販売していて、それは1.2mとちょうど良い長さの上、純正とはひと味違ったワンランク上のサウンドが手に入ると評判のケーブルです。

OYAIDE ( オヤイデ ) / HPC-HD25 V2 Red – サウンドハウス

僕もこのケーブルに関しては試したことがないのですが、気になる人はぜひ試してみてください。

スタジオモニターには向いていない

これは僕が初心者のころに、一番「失敗したな」と感じたことです。

何も考えず、DJと音楽制作の両方でこのヘッドフォンを使っていたのですが、先ほどお話したようにSennheiser HD 25の音は、特定の低域や高域などの周波数が強調されています。

なので、音楽制作で使っている時は気持ちよく作曲できるものの、他の環境で再生すると音のバランスがイメージしていたものと全然違っていたんですね。(車、クラブ、イヤホン、スマートスピーカーなど)

そりゃいくらアップデートされ続けているとはいえ、歴史のあるヘッドフォンだから最新式の解像度の高いものには敵いません。まぁDJ用モニターヘッドフォンとしての条件は十分に満たしているので、DJで使う分には最高なんですがね。

僕の場合、音楽制作をするときは音楽制作用のモニターヘッドフォンを使うべきだと気づくのに、2~3年かかってしまいました…(時間チョーもったいない\(^o^)/)

詳しくはこの記事にも書いていますが、Sennheiser HD 25はDJ用としては最高ですが、音楽制作用としては使うべきではないでしょう。

より詳しく知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。

参考: 【結論】クラブエンジニアが選ぶ最強モニターヘッドフォンは『PHONON SMB-02』 – スタジオ翁

「Sennheiser HD 25」を使っている著名DJたち

Sennheiser HD 25を使っているDJは、挙げると本当にキリがありません。

ここでは、超有名なDJを何人か紹介していきます。

・Disclosure

・Calvin Harris

・Avicii

・Knife Party

・Kink

・Luciano

・Minilogue

・Ricardo Villalobos

・Solomon

・Nina Kraviz

・Maya Jane Coles

・Laurent Garnier

・Amelie Lens

・Christian Löffler

・Watermat

・Lenno

・Lost Frequencies

・Guy J

・Eric Prydz

・Madeon

・David Guetta

あなたの知っているDJはいましたか?

これは本当に一部なので、他にもたくさんのDJがこのヘッドフォンを使っています。

僕もクラブで音の仕事をしていて、実際に数え切れないほどSennheiser HD 25を使っているDJを見てきました。

もし、DJヘッドフォンは多すぎて何を選べば良いのかわからないという人がいたら、この大定番ヘッドフォンSennheiser HD 25を選べばまず間違いないでしょう。

Sennheiser HD 25 – サウンドハウス

「Sennheiser HD 25」は簡単にリケーブルできる – イヤーパッドのフィルターも一緒に交換してみた

さすがに5年以上も現場でガンガン使っていると、いろんな箇所にボロが出てきます。

今回はケーブルの断線によって片側の音がでなくなったのと、イヤーパッドのフィルターが劣化しすぎて穴が空いていたので、その二つの部品を交換しました。

純正ケーブル: SENNHEISER ( ゼンハイザー ) / 523874

イヤーパッドの内部フィルター: HD25 filter ブラック HD25-FIL

純正ケーブルとフィルタースポンジを合わせても3,000円しない程度なので、気軽に購入できました。

ケーブルは簡単に抜ける上、逆向きには刺さらないようになっているので作業する時にケーブルの向きを気にする必要もありません。(LまたはRと書いてある部分が外を向くように刺さっています)

ケーブルは一箇所だけネジで固定されているので、この部分をはずしてケーブルを完全に取り外します。

ネジは付け外しが若干難しいのですが、相棒のBOSCH電動ドライバーを使うことでうまく取り外せました!

こいつはかわいい上に家具の組み立てなどにも使えるので、とても便利なんですよね。

あとはイヤーパッドも取り外して、穴の空いたフィルターを交換します。

完全にドーナツです。笑 (注: 本来は穴なんか空いていません)

イヤーパッドの取り外しは少し面倒なのですが、特に道具などは使わず手でうまく取り外してフィルターを交換することができました。

ちょっとしたコツが必要ですね。

これで完成です。

所要時間は5~10分ほど。ドライバー1本で簡単に交換できてしまいましたね。

ちなみに、今回交換したパーツはこちらです。

よかったら参考にして下さい。

DJが「Sennheiser HD 25」使うべき3つの理由 | まとめ

歴史のあるヘッドフォンなので、いろんな人にレビューしつくされている感はありますが「どんな世界的DJが使用しているのか」や、あまり語られることのない「デメリット」についてもお話しました。

いくら楽器屋で試聴してその場でいいと思っても、それが現場でしっかりモニターできるほどパワフルで聴き取りやすいものでなければ、DJヘッドフォンとしての意味がありません。

その点「Sennheiser HD 25」は、DJ用ヘッドフォンとして多くのDJに信頼され使われている製品なので、初心者やいま製品選びに迷っているという人はぜひとも試してみてください。

Sennheiser HD 25 – サウンドハウス

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この記事の著者

Isseyのアバター Issey 作曲家、音響エンジニア

23歳で音楽制作を始め、「Ohme」「Issey Kakuuchi」名義で国内外のレーベルからリリースを行なっている。 クラブやライブイベントの音響エンジニアとしてキャリアをスタートさせ、現在は映画の作曲、MA、アーティスト活動に加えて、音楽アプリ、オウンドメディア、医療クリニックへの楽曲提供など、様々な分野で活動している。

著書: AI時代の作曲術 - AIは音楽制作の現場をどう変えるか?