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「Sausage Fattener」を7年以上使っている僕がこのプラグインをおすすめする理由

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Issey
作曲家、音響エンジニア
23歳で音楽制作を始め、「Ohme」「Issey Kakuuchi」名義で国内外のレーベルからリリースを行なっている。 クラブやライブイベントの音響エンジニアとしてキャリアをスタートさせ、現在は映画の作曲、MA、アーティスト活動に加えて、音楽アプリ、オウンドメディア、医療クリニックへの楽曲提供など、様々な分野で活動している。

著書: AI時代の作曲術 - AIは音楽制作の現場をどう変えるか?

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Sausage Fattener!

はい、「ソーセージファットナー」と呼びます。

2012年に発売されたディストーションプラグインで、誰でも簡単に音圧を上げてカッコいい音に仕上げられるという魔法のようなプラグインですね。

デザインとネーミングはちょっとふざけていますが、EDM界では多くの有名プロデューサーにも愛されている人気のあるプラグインなんです。

いまだに人気のプラグインとして売れているようなので、今日はこの「Sausage Fattener」についてレビューしていきたいと思います。

この記事はこんな人におすすめです。

  • 安くて簡単に音が良くなるプラグインが欲しい
  • 自分の曲に迫力がなくて困っている
  • 簡単に音圧を上げられるプラグインを知りたい

上品な「ゆがみ」が欲しいという人にはぶっちゃけ向いていないかもしれませんが、とにかくこのプラグインは「手軽に音圧を上げて迫力をだす」ということに特化しています。

Big RoomなどのEDMやトラップ, ダブステップを作っている人には、かなりおすすめのプラグインです。

ではさっそく、見ていきましょう。

「Sausage Fattener」って何?

販売しているのは、二人組のEDMプロデューサー「Dada Life」。

このPVからも分かるようにちょっとおふざけ感のある二人ですが、音楽活動はいたって真面目です。

「Sausage Fattener」は簡単にいうと「ディストーション」と呼ばれる種類のエフェクトで、音をつぶして音圧を上げたり、荒々しく迫力のある音に仕上げたりできるプラグインです。

ツマミが二つしかないので初心者でも簡単に扱うことができ、難しい設定なしでとにかく簡単にかっこいい音を作りたいという人にもってこいのプラグイン。

この動画を観れば、どれほど短時間で簡単に音圧を上げられるのかが理解できるでしょう。

最近では「Endless Smile」というサビ前のビルドアップ部分を簡単に作れるプラグインもリリースしていて、Dada Lifeは実用的で初心者にやさしい製品ばかりリリースしてくれていますね。

「Sausage Fattener」の使い方。どんな場面で使えるの?

まず基本的な使い方について見ていきましょう。

Sausage Fattenerの使い方はいたってシンプルで、調整できるのは以下の2つのみです。

  • ・FATNESS – 音圧を上げる
  • ・COLOR – 右に回すと高域にきらびやかさを与える

「GAIN」というノブもついていますが、これは「インプットゲイン」といって原音をどのくらいこのプラグインに突っ込むかを決めるもので、そこまで頻繁に使うことはないと思います。

「FATNESS」は右に回すだけで音圧を上げ迫力を出してくれるノブで、10~20%くらいまで上げると実はそれ以降音量が上がりません。

音量は上がらないのですが、「音圧」は上がり続けます。

MAXまでひねると、この世のものとは思えないほどぶっ壊れた音になってしまうので気をつけましょう。

「COLOR」は「0」だと何も変化はありませんが、右に回すと高音をEQで持ち上げたような明るいサウンドに変化していきます。

音がこもっていたり、音に存在感を出したいという時などに使ってみて下さい。

では、次にどんな場面でこのSausage Fattenerを使えば良いのか、楽器ごとの使い方のポイントを紹介していきます。

ドラム

ドラムは「バスコンプ」と呼ばれる手法でまとまりを出したり音圧を上げたりすることがありますが、Sausage Fattenerを使えばより簡単に音圧を上げることができます

ハイハットやスネアなどが他の楽器に埋もれてしまう場合は、COLORノブを使って高域の存在感を出してあげることで全体のバランスを整えることもできますよ。

参考: 【詳しく解説】バスコンプでミックスにまとまりを出す方法 – バスコンプを使った具体的なミックスの手順 – スタジオ翁

シンセ

もし存在感の薄いシンセパートがあれば、軽くSausage Fattenerを通すことで目立たせることができます。

FATNESSを数パーセント上げるだけでも、曲中の印象が結構変わってきますよ。

ボーカル

ボーカルにこのプラグインを使うときは、音圧を上げるというより声をちょっと汚すようなエフェクト的な使い方になるでしょう。

一瞬ですが、こちらの動画でボーカルにSausage Fattenerを使っている様子を確認することができます。

マスターバス

マスターバスに挿すことで全体の音圧を上げることができるのですが、この場合はほんの数パーセントだけFATNESSを上げるようにしましょう。

Sausage Fattenerだけで音圧を上げようとすると、全体のバランスが極端に変わってしまうので要注意です。

「Sausage Fattener」の購入方法とダウンロードについて

Sausage Fattenerは「Dada Life」のホームページで販売しているので、そちらからクレジットカードかPaypalで購入することができます。

Dada Life 公式ページ

以前は3,000円もしなかったんですが、最近は少し値段が上がっていますね…

AUとVSTのどちらにも対応しているので、「Logic Pro」や「Studio One」などほとんどのDAWで使用することができます。

購入手続きが完了したらメールが届くので、指定のダウンロードサイトにアクセスしてプラグインをGETしましょう。

「Sausage Fattener」は他のプラグインでも代用できるのか?

Sausage Fattenerと同じように音圧を上げられるプラグインはいくつかあります。

この種類のプラグインは無料でも結構クオリティが良いものが多いので、意外と使えるんですよね。

① Xfer Record OTT (無料)

この動画では世界的なプロデューサー「Deadmau5」がマスターバスにどんなプラグインを挿しているのかを紹介しているのですが、「OTT」というマルチバンドコンプレッサーを使っているのが分かります。

「OTT」はXfer Recordsから無料で出ているプラグインですが、3バンドのコンプでSausage Fattenerよりも細かい調整ができてキレイに音圧を上げることができます

マスターバスに使うのがおすすめですが、個別チャンネルに挿してもいい仕事をしてくれます。

なにより無料なので、Sausage Fattenerを購入するなら一緒に手に入れておきましょう。

Xfer Records – OTT

② Soundtoys Decapitator

これは有料ですが、Sausage Fattenerよりもクオリティは高いです。

合計5つのビンテージ回路を再現しているサチュレーションプラグインで、サウンドに繊細で心地よい「ひずみ」を与えてくれます

音楽のスタイルによっては、こちらの方が使いやすいかもしれません。

参考: Soundtoys 「Decapitator」の特徴と使い方を解説!! 愛用している著名アーティストは? – スタジオ翁

③ Softube Saturation Knob (無料)

こちら無料ですが、かなり使えるサチュレーションプラグインです。

Sausage Fattenerほど荒々しくないですが、適度なひずみとコンプ感を与えてくれます。

Softube – Saturation Knob

④ Came Audio Camel Crusher (無料)

最後になりましたが、EDM界ではSausage Fattenerと同じくらい人気があり、長年愛されている「Camel Crusher」もなかなか使い勝手の良いプラグイン。

Sausage Fattenerよりさらに荒々しいサウンドを作ることができ、フィルターやコンプレッサーを使って音を調整することも可能です。

Camel Audio – Camel Crusher

「Sausage Fattener」を7年以上使っている僕がこのプラグインをおすすめする理由 | まとめ

「簡単」「安い」「極太」を求めるなら、Sausage Fattenerはあなたの大きな味方になってくれるでしょう。

エレクトロやEDM系ならこのプラグインで手軽に迫力を出すことができるのですが、ちょっとデジタル臭い音になってしまうので、生楽器やボーカルの音圧を上げたりひずみを加えたいというのであれば、先ほど紹介した「Decapitator」がベストだと思います。

無料でいいものも結構ありますが、手軽さで言えばSausage Fattenerが一番でしょう。

「Hardwell」「Diplo」「Tiesto」など数多くのプロデューサーが使っているプラグインなので、気になった人はぜひ試してみて下さい。

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アイデアの出し方から作曲、アートワーク制作に至るまで、音楽制作からリリースまでの一連の流れにAIをフル活用する方法を解説しています。

この記事の著者

Isseyのアバター Issey 作曲家、音響エンジニア

23歳で音楽制作を始め、「Ohme」「Issey Kakuuchi」名義で国内外のレーベルからリリースを行なっている。 クラブやライブイベントの音響エンジニアとしてキャリアをスタートさせ、現在は映画の作曲、MA、アーティスト活動に加えて、音楽アプリ、オウンドメディア、医療クリニックへの楽曲提供など、様々な分野で活動している。

著書: AI時代の作曲術 - AIは音楽制作の現場をどう変えるか?