【2日目】MIDI | Ableton Live 10 基礎講座

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こんにちは、スタジオ翁のIssey(@studiookina)です。

2日目は「MIDI」について学んでいきましょう。

MIDIは、シンセサイザーやパソコン内の音源を再生するためのとっても便利な機能です。

楽器が弾けない人の強い味方でもあるぞ。

この記事で基本的なMIDIの使い方をマスターすれば、さっそく今日から打ち込みを始められるようになりますよ。

本日のゴールはこちら。

・MIDIについて理解する

・MIDIキーボードの設定ができる

・MIDIを使った簡単な打ち込みや編集ができる

まずは「MIDIって何?」という基礎部分から解説していきますよー😃

MIDIを理解する

MIDIとは、演奏情報を記録したり楽器同士をリンクさせるための規格のことです。

MIDI単体では音がでないので、MIDIとあわせてシンセや楽器などの音源が必要になります。

上のような画面で編集していくのですが、具体的にMIDIで記録できるのは・・・

・鍵盤のオンオフ

・音量(ボリューム)

・音の強弱(ベロシティ)

・音程(ピッチ)

・パン

・テンポ(BPM)

などがあります。

昔のアナログシンセだと「MIDIケーブル」というケーブルを使ってMIDIデータのやりとりをする必要がありましたが、現在はUSBケーブルを使ったりパソコンの内部のみでMIDIデータを取り扱うことが多いですね

MIDIのメリットとして、

・楽譜が読めなくても曲がつくれる

・あとから演奏データを書き換えられる

・演奏情報はそのままに、楽器だけ入れ替えられる

ということが挙げられます。

よくMIDIデータと比較されるのは、「オーディオデータ」じゃな。

オーディオは、CDやパソコンなどに記録された音声データのことを指しますが、一度録音してしまったオーディオは編集することができません

DAWをつかえば、オーディオの切り貼りをしたり音程や音のタイミングなどの変更が可能になりますが、編集した分だけ音は劣化しますし、編集にも限界があります。

その点、MIDIデータは後から音程や音の長さ, 音の強弱などを自在にかえることができる上、直接オーディオを編集するわけではないので音質が劣化するようなことはありません

このメリットは、今から実際に使っていくうちに理解できるかと思います。

MIDIについてもっと詳しく知りたいという人は、こちらの藤本健さんの良記事をご覧になってみて下さい。

参考: 今さら聞けない、「MIDIって何?」「MIDIって古いの?」- DTMステーション

MIDIキーボードの設定

ではまず「MIDIキーボード」の設定をしてみましょう。

MIDIキーボードがあればMIDIの打ち込みにとても役立ちますが、マウスでポチポチ打ち込んだり編集することもできるので、まだ持っていないという人はこの項目は飛ばして下さい。

ここでは「LPK25」という、MIDIキーボードを例に進めていくよ!

まず以下のように、「環境設定」から「Link MIDI」という項目を開きましょう。

MIDIキーボードが正しく接続されていれば、「MIDI Ports」という部分に機器が表示されます。

ここに表示が出てこなければ、MIDIキーボードのための「ドライバー」をパソコンにインストールする必要があるかもしれません。

メーカーによって設定は違うので、説明書やホームページで確認してみましょう

MIDI Portsでは「Input」と「Output」という表示が出てきますが、「Input」の「トラック」のみにチェックを入れれば、MIDIキーボードが使えるようになります

MIDIの編集

Ableton Live 10 | MIDIの編集

それでは実際にどのように打ち込みを行なっているのか、こちらの動画で確認してみましょう。

MIDIを使えば、このように簡単にフレーズができてしまうんですね。

クオンタイズ機能

「クオンタイズ」もよく使う機能なので覚えておきましょう。

クオンタイズとは、バラバラに打ち込まれたMIDIのタイミングを合わせるための機能です。

画面を右クリックして「クオンタイズ」を選択することで、このようにグリッドに沿ってMIDIデータを配置することができるんです。

あえて演奏の余韻を残したいならクオンタイズをしないか、あるいは「クオンタイズ設定」で何パーセント適用するかといった設定をすることも可能ですよ。

ドラムを打ち込んでみよう

Ableton Live 10 | ドラムを打ち込んでみよう

ここではAbleton Live内蔵のドラムサンプルを使って、実際にドラムの打ち込みを行なっています。

実際にドラムを叩いたり演奏しなくても、MIDIを使えば簡単にドラムパターンを作成したり編集することができます

グルーブ機能

ちょっと応用編ですが、グルーブ機能を使えば人間味のあるフレーズを簡単に再現することができます。

クオンタイズによって正確にグリッドに配置されたMIDIを再生すると、タイミングが正確すぎて「なんか機械的だな…」と感じてしまうかもしれません

そんな時は、「グルーブテンプレート」を使ってタイミングをあえて「少しずらす」ことによって、人間の手で演奏されたようなグルーブ感を与えることができます

Ableton Live 10 | グルーブを使ってみよう

グルーブは過度にかけるとリズムが狂ってしまうので、ここではちょっとしかかけていません。(効果が分かりづらくてすみません…笑)

「ラテン系」や「ヒップホップ系」など様々なグルーブテンプレートがあるので、ビートを作ったらいろいろ試して遊んでみて下さい。

Audio to MIDI

Ableton Live 10 | Audio to MIDI

最後に「Audio to MIDI」という、オーディオファイルをMIDIデータに変換するための機能をご紹介しましょう。

これを使えば、好きな曲の演奏データだけをMIDIとして取り出し、他の楽器に変えて演奏させたり、アレンジをより簡単なものにしてくれます。

はじめのうちは使うことは少ないかもしれませんが、とても便利な機能なので覚えておいて損はないですよ。

今日のまとめ

今日は、MIDIの基本的な使い方について学びました。

MIDIがどんな機能なのか、ある程度理解できたのではないでしょうか?

ちなみに、最初にMIDIキーボードの設定についてお話しましたが、MIDIキーボードがあるとMIDIの打ち込みがとても楽になるので、まだ持っていないという人はまずこのような安くてコンパクトなものを一つ買っておいても良いかもしれません

アルペジエーター機能も付いていて持ち運びもしやすい、なかなか便利なやつじゃよ。

その他、おすすめのMIDIキーボードはこちらの記事でも解説しているので、気になった人はご覧になってみて下さい。

参考: 【2020年版】DTMにおすすめMIDIキーボード7選。それぞれの特徴や使い方を徹底解説 – スタジオ翁

第三回では、シンセやドラムラックなどの「インストゥルメント」機能について解説していきます😃

それではまた次回お会いしましょう!

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