物理モデリングシンセ「Chromaphone 3」がパワーアップして新登場!

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僕の大好きな物理モデリングシンセ「Chromaphone」がバージョンアップして帰ってきました!

あまり有名なシンセではありませんが、実はフィジカルモデリングとしてはかなり優秀なシンセサイザー。

その独特な音色が大好きで、僕も普段からよく使わせてもらっています。

さっそくRichard Devineのレビュー動画が出ていますが、彼は前作「Chromaphone 2」でもいろんなプリセットを提供しています。

「3」になっていろいろ進化しているみたいなので、「2」との比較も含め、その使い心地や新たな機能などを見ていきたいと思います。

「そもそも物理モデリングシンセって何?」「Chromaphoneって何がすごいの?」という人は、こちらのChromaphone 2の記事からチェックしてみてください。

参考: 僕がフィジカルモデリングシンセ「Chromaphone 2」をおすすめする理由 – スタジオ翁

Chromaphone 3で加わった新たな機能

基本的な使い方は、Chromaphone 2とほとんど変わりません。

いくつか追加された新しい機能があるので、ここでは大きく変わったところを3つ紹介します。

1. マルチティンバー(2ボイス)に対応

Chromaphone 2までティンバー(音色)が1つしかなかったのですが、Chromaphone 3から2つのティンバーを搭載しています。

単純にシンセエンジンが2倍になっているので、今までよりさらに複雑な音色を作ることができるというわけですね。

2. 新たに追加された421個のプリセット

Chromaphne 2のプリセットはそのままに、さらに421個のプリセットが追加されています。

もともと拡張音源も合わせると結構な数のプリセットがあったのですが、Chromaphone 3から使い切れるのか?というくらいプリセットが増えました。

ただ、カテゴリ検索などにも対応しているので、欲しい音色は探しやすくなっています。

3. マクロコントロールに対応

マクロ機能で、音色の複雑な変化やライブパフォーマンスも可能に

マクロ機能を使えば、1つのノブを動かすだけで複数のパラメーターを変化させることができます。

これは予想外の音色を生み出すだけでなく、ライブパフォーマンスで音にいろんな変化を与えたい時にも使えるので、とても便利ですね。

Chromaphone 3を実際に使ってみた感想

僕は普段からChromaphone 2を使っているのですが、「3」を触ってみてどんな変化を感じたのかを、いくつかの項目にわけてお伝えしていきます。

操作性

まずは、新しいインターフェースの操作性について。

「3」になっても操作画面はあまり変わっていなかったので、「2」を使い込んでいる人ならすぐに慣れるなと感じました。

基本的なパラメーターの配置も、特に変わっていません。

そして「3」からは、プリセットを検索する画面が独立しているので、よりサクサクと検索できるようになりましたね。

全体的に白を基調とした見やすいデザインで、使い心地はかなり上がったと言えるでしょう。

プリセットの音色について

気になったのが、プリセットの各サウンドに挿さっているエフェクトです。

「2」からそのままプリセットを引き継いでいるのですが、それらのプリセットにはじめからリバーブやコンプなどのエフェクトが、かなりガッツリかかっています。

プリセットを選んだ段階で、迫力のある音が鳴ってくれるのは嬉しいですが、自分で外部エフェクトを入れたい時もあるので、プリセットはドライな音を中心にして欲しかったなというのが個人的な感想です・・・

音質について

さて、音質についても前作から進化しているのか気になるところですよね?

Chromaphone 2と同じプリセットが入っているので比較してみましたが、ぶっちゃけ音質の変化はあまり感じられませんでした。

「3」のプリセットにはエフェクトがかかっているので、コンプ感, 音量, リバーブ感などはかなり違いますが、エフェクトなしの状態で聴き比べると、特に変化はなかったです。

Chromaphone 3は買いなのか?今すぐアップグレードすべき?

さて、Chromaphone 2を持っている人は今すぐアップグレードすべきなのでしょうか?

僕の意見は、「セール価格ならアップグレードしても良いかも」です。

確かに便利になってデザインや操作性もアップしましたが、前作のChromaphone 2でも、まだまだ十分使えます。

なんせ、基本的な機能はあまり変わっていませんからね。

「3」から増えた膨大なプリセットを使いたいという人や、マルチティンバーでさらに複雑な音色を作りたいという人は、セールじゃなくてもアップグレードする価値はあるでしょう。

「まだ、Chromaphoneを持っていない」人で、フィジカルモデリングシンセに興味を持っているのなら、買う価値はあると思います。

普通のシンセでは味わえない、独特なサウンドをぜひ体感してみてください。

Chromaphone 3 – Plugin Boutique

物理モデリングシンセ「Chromaphone 3」がパワーアップして新登場! | まとめ

以上、新しくなったフィジカルモデリングシンセ「Chromaphone 3」のレビューでした。

最初に紹介した動画でRichard Devineも言っていますが、AAS(Chromaphoneを販売するメーカー)のようなフィジカルモデリングを追求しているメーカーはあまりなく、他にはない特別なシンセであることは間違いありません。

AASは、Ableton Liveとプラグインを共同開発していたり(Corpus, Electric, Tension, Collisionなど)、モジュラー業界にも進出していたりと、かなり精力的に活動しています。

かなり信頼できるメーカーで音も素晴らしいので、気になった人はぜひ試してみてください。

Chromaphone 3 – Plugin Boutique

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