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「Loopcloud」は本当にいま登録すべきサブスク音源サービスか?

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みなさん「Loopcloud」というサービスをご存知ですか?

Loopcloud – 数百万のサンプルにアクセス

これは月額登録することによって、400万個以上のサンプルやループ素材を自由に使うことができるサービスで、最近はこの手のサービスが海外を中心に増えてきています。

最近話題の「Splice」や「Tracklib」もサブスク音源サービスの一種ですね。

普通にサンプルパックを買うよりも効率がよくお金も節約できるので、音楽制作に本気で取り組んでいる人はチェックしておいた方がよいでしょう。

今回は、僕が実際に登録して使ってみた感想とともに、

「Loopcloudは、本当にいま登録すべきサブスク音源サービスか?」

ということをお話していきます。

Loopcloudってどんなサービス?

Loopcloudは、月額約800円〜2500円のプランに登録し、膨大な量のサンプルから自分の好きなものを選んでダウンロードできるサービスです。

今までにも、ループ素材がたくさん入った「サンプルパック」として、多くの製品が販売されていましたが、Loopcloudが画期的なのはサンプルを個別にダウンロードできるという点

従来の「サンプルパック」はいろんなサンプルの詰め合わせなので、どうしても必要のないサンプルまで付いてきてしまいますが、Loopcloudは1点づつ自分の必要なものだけダウンロードできるので無駄がありません。

さらにすごいのは・・・

  • すべてのサンプルが専用ソフトで試聴できる
  • 購入前に「サンプルのカット」「エフェクト処理」「ピッチや長さの編集」ができる
  • 専用ソフトとDAWが同期するので、購入前でもループ素材のテンポやキーを曲と合わせて確認できる

このように購入前に編集し、自分の曲に合うか確認してから購入できるという便利な仕組みになっている点です。

普段からサンプルを使って作曲する人なら、かなりのメリットがありますね。

僕がLoopcloudを使い始めた理由

そもそも、僕がサンプルを使って作曲を始めたのには、このような理由があります。

  • 音楽制作のスピードを上げたい
  • 毎回、作曲の途中でアイデアに行き詰まってしまう

過去の記事でも紹介していますが、プロのアーティストであってもサンプルを使って作曲している人はかなり多いです。

参考: 【厳選】DTMに行き詰まった?使える良質なサンプルパックを揃える海外ウェブサイト5選 – スタジオ翁

特にプロとして活動している人は締め切りがあるので、どうしてもこういったアイデアの素に頼らざるを得ないのでしょう。

今まではサンプルパックを購入していたのですが、先ほど言ったように必要のないサンプルまで大量に入っているので、「お金がもったいないな…」とも感じていました。

そこに、Loopcloudのようなお得で便利なサブスクサービスが登場したので、「これは使えそうだ!」と思い登録したのです。

Loopcloudの使い心地は?特徴やメリットとは

Loopcloudは便利そうなサービスですが、実際の使い心地はどうなのでしょう?

ここからは、Loopcloudの特徴やメリットについて紹介していきます。

Loopcloudの運営について

まずLoopcloudとは、世界最大級のサンプルパック販売サイト「Loopmasters」の姉妹サービスです。

参考: Loopmasters – 公式ページ

Loopmastersは「サンプルパック業界のアマゾン」のような存在で、いろんなメーカーのサンプルパックがこのサイトに集結しています。

こういった理由で、Loopcloudでは400万個という、とんでもない数のサンプルやループ素材を扱うことができるんですね。

Loopcloudの使い心地とメリット

Loopcloudは、専用ソフトを使ってサンプルを管理します。

これがなかなか画期的で、先ほど紹介したようにDAWとテンポ同期できる&購入前のサンプルを編集できるという便利な仕組みになっています。

サンプルって実際に自分の曲と合わせて聴いてみないと、曲の中で使えるかどうかを判断しにくくないですか?

Loopcloudの専用ソフトならこの問題をバッチリ解決してくれるので、サンプルを購入してから…

「あ〜、やっぱりこのサンプル合わないわ。失敗したー!」

ということが、ほとんどなくなります。

本当に必要なサンプルだけを購入できるので、コスパは抜群です。

欲しいサンプルがあれば「2秒で購入&DAWにコピペ」と、高速で自分の曲に取り入れられるところも大きなポイントですね。

Loopcloudの口コミや感想

ここでは、Loopcloudに関する口コミや感想を見てみましょう。

ポジティブな口コミが多いですが、中にはそんなに満足していないユーザーもいるようですね・・・

確かにLoopcloudはめちゃくちゃ便利なんですが、正直なところ、まだまだ発展途上のサービスだなとも感じます。

では次に、実際に使ってみて感じた「デメリット」についても見ていきます。

実際に使ってわかった!Loopcloudのデメリット

Loopcloudは素晴らしいサービスですが、いいことばかりではありません・・・

実際に使ってみて感じたデメリットは、以下の3つです。

1. 専用ソフトの動きが遅い → 後述のLoopcloud Soundsによって解決されました

2023年8月に登場したLoopcloud Soundsは、DAW内部でサンプルを直接検索できて動作も高速なので、この問題は解決されました。

これは一番のデメリットで、なるべく早く改善して欲しいところ。

サンプルを試聴する時や検索する時など、動作がワンテンポ遅いのが気になったのですが、これは僕のネット回線が原因ではなく、単に専用ソフトが重いみたいです。

クラウド型のサービスなので、オフラインのようにサクサク動かすのは難しいと思いますが、「せめてもう少し速くなればな〜」というのが正直な感想ですね。

2. ジャンルによってはサンプルの種類が少ない

僕は民族的な音のサンプルを使うことが多いのですが、そういった音はSpliceの方が充実していると感じます。

Loopcloudにしかないサンプルもあるのでどちらも使いますが、割合としては8:2でSpliceの方をメインに使っているといった感じです。

とはいえ、全体のサンプル数で言えば、Spliceが200万なのに対してLoopcloudは400万ものサンプル数があるので、もちろんジャンルによっては、Loopcloudの方が充実しています。

ここは使ってみて、どのサービスが自分に合っているかを確かめるしかありませんね。

3. サンプルの試聴回数に制限がある

無料会員に限った話ですが、サンプルの試聴回数に制限があります。

無料会員でもポイントを購入すればサンプルは買えるので、これも改善してもらいたいところ。

サブスク会員として登録すれば関係ないので、大きなデメリットではないのですが・・・

どの料金プランを選ぶべきか?

Loopcloudには、以下のように3つの料金プランがあります。

Loopcloud 料金プラン

この3つの主な違いは、「ポイント数」と「クラウドストレージの容量」ですね。

ポイント数が多ければ、それだけたくさんのサンプルを購入できるので、月々どのくらいのサンプルを使うかでプランを選ぶと良いでしょう。

ループ素材のほとんどは、1つにつき「2ポイント」です。

無料サンプルや、1ポイントのワンショット素材などもありますが、ほとんどは2ポイントで購入できると考えてください。

そうすると、プランごとの月々に使えるサンプル数は、以下のようになります。

  • Artistプラン – 50個/月
  • Studioプラン-  150個/月
  • Professionalプラン – 300個/月

もしその月にポイントを使いきれなかったとしても翌月まで持ち越せるので、たくさんサンプルがたまればサンプルパックごと購入することも可能。

また、Loopcloudはいったんサブスクをキャンセルしても、ポイントは失われず凍結されるだけなので、好きな時にふたたび登録しなおせば、また以前ためたポイントを使うことができます。

はじめて登録する人は1ヶ月の無料トライアルがあるので、そこで自分がどのくらいのサンプルを使うのか把握しておくと良いでしょう。

Loopcloud – 数百万のサンプルにアクセス

新機能「Loopcloud Sounds」を使ってDAWとの連携がより簡単に

今までは、LoopcloudのアプリとDAWを同期させながら使わないといけなかったのですが、2023年8月にLoopcloud Soundsが登場したことにより、DAWの中で直接Loopcloudを開けるようになりました。

これによって、わざわざ外部アプリを立ち上げる必要がなくなったので、とても便利になりました。

さらに、個人的にずっと気になっていた、外部アプリで起こる「サンプル再生時の遅延」も解決されているようで、サンプルをサクサクと高速で検索できるようになっています。

Loopcloudはどんな人におすすめのサービスなのか?

Loopcloudがおすすめなのは、こんな人です!

  • なかなか作曲のアイデアが浮かばない
  • 普段の音楽制作をもっとスピーディーに行いたい
  • サンプルやループ素材を使って音楽制作をすることが多い

普段からサンプルを使うことが多い人はもちろん、作曲プロセスを高速化したり、フレーズやドラムパターンのアイデアが欲しいという人にもおすすめ。

ちなみにLoopcloudで購入したサンプルは著作権フリーなので、自分のオリジナル曲としてリリースしても全然問題ありません。

「Loopcloud」は本当にいま登録すべきサブスク音源サービスか? | まとめ

最後に、同じサブスク音源サービスの「Splice」と比較した感想をお伝えしておくと・・・

音源の豊富さや検索しやすさでは若干Spliceの方が有利ですが、購入前のサンプルを加工したりDAWと同期してテンポやキーを合わせられるという点では、Loopcloudの方が圧倒的に優れていると感じました。

両者とも一長一短あるのでどちらかを選ぶのは難しいですが、Loopcloudが「いま試してみるべきサブスク音源サービス」であることは間違いありません。

音楽制作に行き詰まっている人や、作曲の悩みを抱えている人にはぜひ使ってもらいたいですね。

Loopcloud – 数百万のサンプルにアクセス

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この記事の著者

Isseyのアバター Issey 作曲家、音響エンジニア

23歳で音楽制作を始め、「Ohme」「Issey Kakuuchi」名義で国内外のレーベルからリリースを行なっている。 クラブやライブイベントの音響エンジニアとしてキャリアをスタートさせ、現在は映画の作曲、MA、アーティスト活動に加えて、音楽アプリ、オウンドメディア、医療クリニックへの楽曲提供など、様々な分野で活動している。

著書: AI時代の作曲術 - AIは音楽制作の現場をどう変えるか?